MOTTAINAI倶楽部

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モノ

2023.11.15

 荒れ地で育てた地域期待の芋焼酎
コロナ禍に負けたら、もったいない


みんなして酒をつくって飲むだねーかや」

地域の集まりで、誰からともなく出た声に、大きな賛同が集まった。耕作されなくなった荒れ地を放っておくのは、もったいない。景色も良くない。誰がつくったかわからない酒に金を払うより、みんなでつくった酒を酌み交わしたい。 
きっと地域が活気づく。高齢化と人口減少は、中山間地によくある話だが、みんなでやれば元気が出る。 
まだまだ、がんばれる。

右から芋井のじゃが芋100%の本格焼酎「芋井の里」(25度720ml、1500円)、時間をかけて熟成させたプレミアム「皇(SUMETARI、33度720ml、2400円)、皇と長野県立科町産のさつま芋焼酎をブレンドした「弐神噺(にじんものがたり)」(25度720ml、2000円)。価格はいずれも消費税抜き。

右から二人目は「芋井の焼酎を造る会・合同会社 芋井の里」の代表を務める飯塚八十雄さん 

熱い思いから生まれた芋井産

2016年(平成28年)、5kgの種芋を地域の34戸で分け植え、8月に2,000kgのじゃが芋  を収穫。そして12月、3,600本の焼酎ができあがった。天候に も恵まれ、思った以上のできだった。自然の恵みと仲間のがんばりに感謝した。 住民の熱い思いから生まれた「芋井の里で生まれ 芋井で育った 芋焼酎」。やわらかく、まろやかで素朴な芋の香りと、すっきりした味わい。心も温まるような、ほっこりとした気分に酔いしれた。 

地域の期待と夢を砕いたコロナ禍

そのうち蒸留施設を建てて、製造まで一貫して地域でできたらと、先々の夢を語りはじめたころ、コロナ禍がやってきた。集まってはいけない。会食は禁止。人と会うのも話すのも、ましてや酒を酌み交わすことなどできない不遇の時。芋井産の焼酎を「信州の新しい魅力」と喜んでくれていた飲食店も休業を余儀なくされ、取扱量が激減した。 

 新しい希望「皇(すめたり)」

 時間をかけて熟成させたら「さらにうまい」と評判のプレミアム焼酎。地元ゆかりの神社から一文字をいただき、コロナ禍に負けるものかと、地域の希望を託した。「あの時、飲み干していたら味わえなかった逸品」と言われたい。地域の元気を、もう一度。 

合同会社 芋井の里
長野市大字上ヶ屋2471-2572 
電話/FAX 026-266-0525
地元の農産物や加工品、長野県内の日本酒やワインなども取り揃えています。